導入

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色々と言いたいことがありますが、先ずは確認したい。 この「口だけの人影の車掌」が、「1駅目、ただいま 通過いたしました」と言ったんだよな、キーパー? ああ、言ったね。 確か、アナウンスでは「終点までに、3駅を通過致します」 ということだったが、終点についたのなら…どうなるんだ? うーん、それはクトゥルフTRPGの醍醐味でもある から、私からは言えないなあ~。 その反応と、よくよく思えばクトゥルフTRPGの醍醐味は、 この惨状の列車内のPCの俺も十分に予想出来たんで、 とりあえず時間制限があるのだと焦ります。 で、多分PCの俺は「口だけの乗務員」に改めて 語りかけるが、どうなりますか、キーパー? そうだな「お手数ですがなにかご用事がございましたら、 他の乗務員にお伝えくださいませ」 と、口を動かして伝えて、乗務員は列車の操作に戻るな。 さて、フォゼ尾、どうするかな? すいません、ちょっと考えてもいいでしょうか? それで考えている間は、時間は経過しますか? いや、時間経過はしない。 だから、じっくり考えてくれ。 …ありがとうございます。 (うーん、あの「唇だけの乗務員」が銃で脅してというのが、 通じる相手ではないだろうし…。キーパーは「前もって言わ せてもらえるのなら、このシナリオは戦闘は推奨しないこと を考えることをメインにしたシナリオ」とも言っていたしな…。 それに「口」が喋る専門だっていうのなら、話的に「聞く」 専門がいてもおかしくはないはずだ。探索場所としてもまだ 「進行方向」の方をしてはいないわけだから、そちらの方に も「乗務員室」がこの時代の列車にはあった筈だ…) キーパー、移動します。最初の場所まで戻って、 今度は列車の進行方向に進んでみます。 了解した。それではフォゼ尾は進行方向から反対向きに ある乗務員室から、最初にいた車両に戻って、今度は 進行方向の車両へと移動した。 そこに入ってみたのなら、先ず視界に入るのが、座席を埋め尽くす人数の人々が座り、全員深く俯いたまま動こうとしないといった状況になる。 性別、服装、年齢層も様々で床や乗客たちの服には 血が付いていたりもするが、俯いているため一様に 顔は見えない。 ただ、殆ど席が埋まっているのにも関わらず一席だけ 空席であった。その席は血まみれで、そこから引きずられ たように次の車両の扉へ続く血の跡がある。 そして、その席の隣に幼稚園くらいの小さな 男の子が俯いて座っていた。お それでだ、その小さい男の子が座っている横の一席だけ 血まみれの空席で、そこから引きずられたように血の跡が 続いている、次の車両の扉は血塗れで覗き込もうにもする ことは出来ない。 これが先ず、最初の車両から進行方向の車両へと移動した 際、PCフォゼ尾に入ってくる情報だ。 うーん、それでは気は全く進みませんが、 《目星》を全体的にしてみます。 《目星 75 → 42 成功》 それでは目星をして成功してわかることだが、この車両の乗客は 先程の小さな男の子以外が、全員が既に、先程の進行方向とは逆の 方向に進んだ車両のスーツの人物と同じ様に、喉元から舌が飛び出 している状態で絶命しているのがわかったな。
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