導入

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フォゼルフ2-6 前回からのあらすじ。任務を終えて列車で第7フォゼ師団に 戻ろうとしていたフォゼ尾。列車を待って、ホームに立って いたのなら得体の知れぬ存在の「命は粗末にするものでは ありませんよ」という言葉と共に、ホームに突き落とされる。 次に気がついた時にはこの世のものとは思えぬ惨状の列車 内だった。列車内のスピーカーからどうやら時間内に、この 列車から降りることが出来ないと、本格的に命の危機を 覚えたフォゼ尾は行動を起こす。 先ずは進行方向と逆向きに進み、乗務員室へと 向かい、その途中で凄絶な状態の乗客や神話生物に 遭遇し乗務員室に入れば、そこには「車掌服姿の 人影」がいて、列車を操縦している。 漸くアプローチをすることで、「車掌服姿の人影」に唇が浮かび 「自分は放送だけの存在である」という旨を告げられ、「用事に 関しては他の"乗務員"に知らせて欲しい」と告げられた。 その後「1駅目、ただいま通過いたしました」ということで、 確実に時間が過ぎていることを感じて、今度は列車の進行 方向の車両にフォゼ尾は進んでいく。 その車両には座席を埋め尽くす人数の人々が座り、全員深く俯い たまま動こうとしない。ただ、殆ど席が埋まっているのにも 関わらず一席だけ空席では血まみれで、そこから引きずられた ように次の車両の扉へ続く血の跡があった。 そして、その空席の隣に幼稚園くらいの小さな男の子が 俯いて座ってはいるが、《目星》をして解ったのが、 その子以外が、全員が既に絶命している。 その子を揺り動かしてみれば、小さな寝息をたてては いるが、その両目から血を流しているのがわかった。 フォゼ尾が驚き固まっている間に、起こした男の子はまるで 寝起きのようにごしごしと目をこすり、物凄く血が流れてい るんだが、ちっとも痛そうにしている素振りはみせない。 色々質問に技能を使ったことでわかったのは、その男の子の 名前は「イサムくん」。《応急手当》の技能で、血が滴る 目元に関しては、両方とも無理にえぐり出されていて、 本来なら激痛のはずだが、痛みを訴える様子はない。 加えて目が見えない状況に関しても、フォゼ尾に 質問されたことで、漸く気がついたといった調子で、 不思議そうにしてはいるが、怖がっている様子は 全くなかった。 この地獄に行きの様な列車には、こうやって起こされる形に なって、気がついたのなら乗っている状態で、それは「兄さま」 に連れられていたからだと証言する。 (…もしかして"地獄行き列車"を発言をしたかった為に、 このクトゥルフTRPGしたんじゃなかろうか、中尉殿) ※正解 そして、「イサムくん」は本当の兄ではない筈のフォゼ尾の 事を、頑なに「兄さま」と呼び続ける。 フォゼ尾は技能の《アイデア》を成功させることで、この 「イサムくん」は目が見えない、「目が抉りとられている」 という状態に痛みも感じず、普通なら声が違う時点で 「イサムくんの兄さま」と自分は違う筈だと、幾らこども でもわかる筈だという考えが浮かんだな。 そして自分も遭遇した神話生物や、列車内の惨状からして、 もしかしたのならこうやって探索者のフォゼ尾が起こすまでに、 そういった一連の出来事を経験したことで、正気を失っている 状態でもあるのだと考える。
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