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加えて、イサム君は相変わらず「兄さま」と頑なに
呼び続け、フォゼ尾と確りと手を繋がれている状態だ。
微笑ましいな♪。
(…微笑ましいか?)
さて、イサム君と手を繋いでこの列車内の全体的に
目星をしても、もう情報がないとわかったところで、
前回は終了をした。ここからは、どうするかね?
情報がないというのなら、次に進むしかないですね。
ちなみに「イサム君」に俺が兄でないと改めて告げた
のならどうなりますか?
「何、言っているんですか!兄さまは兄さまですよ!」
と、やっぱり元気よく返事をしてくれるな。ちなみに
キーパーとして、情報を流すけれども、ここでは
《説得or言いくるめ》の-20で振ることで、「お兄ちゃん
ではない」と理解させる事は可能かもしれない。
後は、フォゼ尾はあくまでも狙撃主としてキャラクターシートを
作ってもあるんで、技能としては入れてないんだが、《精神分析》
が使えたのなら、イサム君のより詳細な事情が分かるかもしれな
いという事を伝えて置こう。
《精神分析》は技能でとらない限りは、
基本的に1%じゃないですか…。
うん、でもTRPGなら技能ばかりに頼らなくても、
こうやって実際に言葉を交わすことだけでも、十分に
情報を掴めるし、想像できるからね。
ちなみに、改めて言わせてもらえれば、このシナリオは
考えることがメインであるから、技能固執せずに、考える
ことで十分にやっていける(筈@余程ファンぶらなければ)。
…わかりました。それでは探索者の俺としては、
イサム君に余計な刺激を与えないで、やっていく方針にします。
(兄さま、呼ばれるくらいは我慢するか)
それでは時間も惜しいので、次の車両に向かいます。
確か、イサム…くんが座っていた隣の空席から続く
血で、隣の車両の窓が見えないんですよね、キーパー?
うむ、そのとおりだ。加えてそれではここで
強制の技能をしてもらおう。
ヴぇ?!
※キーパーからの《聞き耳》はろくなことがないと認識しています。
《聞き耳 75 → 38 成功!》
それではろくでもない聞き耳が成功したことで、
入ってくる情報を流すぞ。今はまだ閉じられて
いる血だらけの車両の扉の向こうから、
「いやだ、…しにたくない!…たくないよ!」
と、いったはっきりとはしないが、イサムくんとは違った
こどもの声が幽かに聞き取れ、直ぐに消えてしまった。
そして、イサムくんも「…え?兄さまの声?」
と不思議そうに呟くな。
キーパー、狙撃主の俺は物凄く臆病なんで、車両の扉を
ゆっくりと開けて隣の車両を確認したいと思います。
了解した、これまで確りと慎重と臆病さに則った
ロールプレイをしていたのでキーパーとして認めよう。
フォゼ尾はゆっくりと血塗れの車両の扉を開いて、中を確認する。
そこは目覚めた車両と同じくらいに車内は血まみれであり、死体で
散らかっている。どうやらここは先頭車両のようで、奥にフォゼ尾
の目的である乗務員室らしきものが見えたな。
その中間ぐらいの窓に大量に血が付着しており、窓枠が
ひしゃげている。そしてその側には血まみれの、どう
みても大人のものとは思えない小さな腕が落ちていた。
この状況下で腕の持ち主の姿も声もないことからフォゼ尾は
あの小さな腕の持ち主は窓から外に放り出され、必死にしが
みついていた腕を窓枠をギロチンのように使い切り離されて
しまったのだと想像してしまう。
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