12人が本棚に入れています
本棚に追加
中は薄暗く、運転のための機器類や放送機材など一般的な列車と同じ作りになっている。
そして、そこには文字通り「人影」がいた。
車掌服を纏ってはいるものの、本来出しているはずの頭の部分は、ぱっと見る限り顔のパーツらしきものは見当たらず真っ黒いモヤのようなものになっており、その上に帽子がまるで浮いているようだった。
人の形であるが人ならざるそれに、探索者のフォゼ尾は得も知れぬ恐怖を感じる。
ここでSAN値チェック、成功で1、失敗で1d4だ。
また確実に削ってくるな…
《SAN値73 → 56 成功!》
うむ、それではSAN値を72にして、シナリオを続けようか。
さて、それではフォゼ尾はどうするかな。
そうか、じゃあ「人影」の乗務員に声をかけてみるがどうなりますか、キーパー?
全くもって、無視をされるね。
じゃあ、乗務員室を目星して俺が解ることがあるか、賽子を振ります。
《目星 75 → 67 成功!》
うむ、それではフォゼ尾は乗務員室の運転機材を見ても全くわからず、目の当たりにしても「ウキィー」と猿の様になりかねないのがわかった。
それに合わせて「人影」の乗務員は、機材に触ろうとするのを良しとはしない雰囲気を感じ取れて、下手に手を出さない方が良いということも察することができる。
…何だよ、それじゃあ幾ら呼び掛けても意味がないのか?
ふむ、それではフォゼ尾はここでアイデアに挑戦して成功をしたのなら、キーパーとしてこれまでのロールプレイでわかっているところからの助言をだそう。
所謂、「知ってはいるけれども、気がついていない」状態みたいだからな。
わかりました。アイデアで振らせてもらいます。
《アイデア 75 → 26 成功!》
成功か、それではフォゼ尾はそもそもPCの自分が「お乗り間違えのお客様」として乗務員に何にしても知らせないといけないと思って、この部屋にきたことを思い出したぞ。
ああ、そうだった。…呼び掛けても無反応だと言ってはいたが、取り合えず「のり間違えた!降ろして欲しい」という事を、声に出して呼び掛けて、「人影の乗務員」その肩を、充分に警戒をしながら、叩いてみるとどうなりますか?
うむ、それでは肩を叩かれた「人影の乗務員」は、フォゼ尾の方に向き直ったのなら、黒いモヤの顔に、唇の様なものが浮きあがった。
「どうかなされましたか、お客様。申し訳ございませんが、わたくしは見ての通り《車内放送のためだけ》に乗車しております。お手数ですがなにかご用事がございましたら、他の乗務員にお伝えくださいませ」
とだけ言い、またすぐ窓の外を向いてしまう。
それから直ぐ「1駅目、ただいま通過いたしました」と口にしたところで、次回に続くぞ。
最初のコメントを投稿しよう!