血が嫌いな吸血鬼

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「リュート、居るか?って、何してる?」 「俺の血いらない?」 主治医のリュートは人差し指の先端を自ら切り、俺に差し出した。 「ああ、もう、やめてくれ!!お前の血はいらん。」 「フェルノの意地悪。」 「俺が血が嫌いな事知ってるだろ?」 俺はリュートを睨みつけた。 「知ってるからこそ、俺の血を吸いながら、顔を歪めるフェルノが見たいんじゃないか。」 このぶっ飛んだ思考の持ち主が、俺の主治医のリュートである。 タブレットを開発したのがリュートなので、俺は彼に頭が上がらない。
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