口渇

1/4
前へ
/33ページ
次へ

口渇

明後日は、満月。 俺は今日から家に籠る。 「リュート頼む。」 俺はリュートに身体をベッドに縛り付けてもらった。 飢えに苦しみ、街を彷徨い、人間を襲うなんてごめんだ。 それほどまでに、俺は血が嫌いなのだ。 「リュート、帰っていいぞ。」 「今日は帰らない。主治医として俺はここに残る。」 リュートの意思は固かった。 「体調は?」 「息苦しい、はぁ...はぁ...」 身体が熱くて焼けそうだ。 それに、喉も乾く。 今月も俺の生死をかけた闘いが始まった。
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16人が本棚に入れています
本棚に追加