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祥吾編
それは、どこからともなく生まれる。
それは、ヒトではあったが人間ではなかった。
食物連鎖の頂点に立っていた人間は、ヒトによって狩られる立場へと変わることとなった。
人間を狩るヒトは、『カリビト』と呼ばれるようになった。漢字が当てられて、狩人。
為すすべもなく狩られるだけの人間であったが、狩人に対抗し、人間を守ろうとする者たちも現れた。
狩人は人間よりも強かったが、弱点が無いわけではない。
狩人を撃退し、人間を守る『モリビト』だから、即ち、漢字では守人。
小説や漫画やゲームでは、よく見る話。
けれども当事者たちにとっては、よくある話じゃ済まされない。
生きるか死ぬかの人生に、直面するのだから。
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