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「…………もしもし、リナ?今大丈夫?」
「うん。大丈夫だよ。どしたの玲奈?」
「えっと…突然で悪いんだけど、女子バスケ部で3年A組の人の名前、全員教えてくれない?」
「え?3年A組の人?何で?」
「ちょっと調べたいことがあるの。詳しくことは今は話せないけど………」
「……ふうん。えっとねー、確か近藤スミレ先輩と、上田真梨先輩と、狩野あかり先輩がA組だったと思うけど」
「その3人ね。ありがとう。後もう一つお願いなんだけど、その3人を呼び出してもらうことはできない?」
「呼び出すって、どうして?」
「…………ごめん。どうしても会わなきゃいけないの。できるだけ早く。だからお願い」
「何か事情がありそうだけど、どっちにしろすぐには無理だよ。今合宿中だから」
「合宿!?」
「うん。帰ってくるのは日曜の夜だから、会えるのは最短でも月曜だと思うよ。あ、ごめん。練習始まっちゃうから、そろそろ切るね」
「わかった。ありがとう」
白石は電話を切ると、はぁーっとため息をついた。
「せっかくわかったのに、あと2日も会えないなんて」
「でもわかっただけでも良かったじゃん。3人くらいなら全員に話聞けそうだしな。」
「合宿中じゃしょうがないし、今は待つしかないだろ」
「そうよねー。あっ!大変、もうこんな時間!私、これから習い事あるんだった」
「やべっ!俺も午後から補習だわ」
「港また補習か?」
「誰かさんみたいに優秀じゃないんでね」
港はじとっとした目で俺の顔を見る。
「俺もう行くな。これサボると単位とれないんだ。じゃあな」
「私も帰るね。それじゃ、また」
俺と七瀬は手を振って港と白石を見送った。
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