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「でも、それならどうやって毒を入れたの?カメラに映らないようになんて、無理だよね?」
「……………店員」
「えっ?」
「店員なら、調理中に毒を仕込める。それに客席にはカメラがあるけど、キッチンには無い。だから証拠も残らない」
「でも、何のために?なんの関係もない店員が女子高生を殺したって仕方無いのに」
「なんの関係もなくなかったとしたら?あの店で駒鐘高校の生徒が働いていたとしたら?」
「…………ありえる」
「店に電話して確認してみよう」
俺はポケットからスマホを取り出す。
「あっ、ちょっと待って!いきなり電話してそんなこと教えてもらえるかな?」
「そうだな。でも俺に良い案がある」
俺は百合園と行ったパンケーキ店「フェアリージュエル」のホームページから番号を調べると、電話をかけた。
「お電話ありがとうございます。フェアリージュエルです」
「もしもし。あのー、私この近くの駒鐘高校という学校で生徒指導をしております、岩倉と申しますが」
「はあ」
「そちらでアルバイトをしている生徒がいると聞いたのですが……あのー、うちの学校はアルバイト禁止なもので、もし本当でしたらー、名前を教えて頂きたいのですがー」
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