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そして運命の月曜日。あのあと俺は港と白石にも連絡を取り、狩野あかりが怪しいということを伝えた。
今日の昼休み、俺たち4人は狩野あかりに会いに行くつもりだ。それとない理由で呼び出し、教室前の廊下で話を聞く。本当は怪しまれないようにバスケ部の友人がいる白石一人に行かせたいところなのだが、相手は凶悪な殺人鬼かもしれないのでそれは危険すぎる。昼休みに廊下でというのも、人が多いところで安全を確保するためだ。
登校すると、教室は再び異様な空気に包まれていた。高橋美月と影山詩織のことがあったからだろう。見渡すと空いている席もちらほらとある。欠席者も多いようだ。学校を休んだから安全という訳では無いが、怖くて登校したくないと思ってしまうのも当然かもしれない。
「矢神くん!!」
席に着こうとすると、白石が青ざめた顔でこちらに駆け寄ってきた。
「どうした?顔色悪いぞ」
「か、狩野あかりが……死んだって」
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