「ふたりだけのスクールライフ」

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私の質問に全て答えてくれたものの、私はさらにわからなくなってしまった。 記憶に触れる?異世界?あれなのかな?最近流行りの異世界転生とか言うのかな? 「君嶋さん」と名前を呼ぶと「七海でいいよ」と言って来たので「七海さん」と呼ぶと「さんもいらない 」と言ってきて、年下とはいえ呼び捨ては抵抗があったのでちゃん付けで手を打ってもらった。 「七海ちゃん、いまいち状況についていけないんだけど、いや全然ついていけないんだけど、どうしたらいいんだろう?その、私、異世界転生ものは読んだ事が無くて、ごめんなさい」 混乱すると胸が痛むし、だからといって冷静でいろと言うのも無理があって、私は七海ちゃんに謝っていた。 「まあとりあえずはここの環境に適応しないとだね。ということで、今から私と学生生活をしてもらいます!♪」 「学生、、、生活?」 私は七海ちゃんに手を引かれて立つと、七海ちゃんの案内で学校に辿り着いた。 こうして七海ちゃんとの二人だけの学生生活が始まった。 「ねえ七海ちゃん、ここには私達以外の人っていないの?」 この世界には私と七海ちゃんだけ、どうして他の人はいないのか聞いても、七海ちゃんは答えてはくれなかった。 「えー、ごほん、私はこの世界では学生であり先生でもあります!!早苗さん、先生の言う事はちゃんと聞くように!!ではまず今日の授業は英語です。理由は私の得意科目だからです!!」 いろんな疑問が渦巻いて混乱してるのに私の苦手な英語の授業が始まってしまった。 「あらあら早苗さん、発音がなってないですよー、セァンに声を抜くようにクスって言うと良い感じになるのでもう一度やってみましょう~♪」 私は何をやっているんだろう、仕事も行かずに私と七海ちゃんしかいない変な場所で苦手な英語を教わって。 こんなことしてて大丈夫なのかな?、元の世界に戻れるのかな?、と考えながら今のところ七海ちゃんの言うことに従う事にする。
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