Re:KCT

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Re:KCT

 法の肩を抱いて、聖は病院にいた。  名前不詳により負わされた頭の傷を網ネットを付けている二人。  エレベーターに向かう法と聖。  足早に二人を追い越すとエレベーターに乗り込み振り返る男。  名前不詳だ!  名前不詳も二人同様に怪我の治療に頭に網ネットを付けていた。  法と聖に気づくや否や、「おおおおおおおお」と物凄い勢いで、エレベーターの閉めるのボタンを連打しながら最上階の行先ボタンを押した名前不詳。  駆け足で近づく聖。  エレベーターは閉まり、聖は一歩及ばなかった。  エレベーターの中で勝利をしたかのように絶叫する名前不詳。  「よし!よし!イエス!ざまあみろ!!」  しかし名前不詳が押した最上階の行先はバリアフリー用のエレベーターで上の階が二階までしかない駐車場に続くものだった。  階段を全力で駆け上がってくる聖を想像した名前不詳の恐怖は尋常なものではなかった。  チーン  エレベーターの到着音の後、扉は開かれた。  その瞬間!  名前不詳に聖の拳が一閃。  「ガハッ」  聖の拳を喰らい、エレベーターの中の後ろの壁にぶつかる名前不詳。  そのまま蹲った名前不詳。  蹲る名前不詳の前には聖が立っていた。  聖を見上げる名前不詳。  名前不詳を見下す聖。  名前不詳が聖に向けて言った。  「お前なんかに俺の気持ちがわかるもんか!」  聖は息を整えるとポケットからナイフを取り出し言った。  「うるせえ」  ストッとナイフを名前不詳の太ももに投げ当てた。  「ぎゃああああーいてえよー!お母ちゃーん!」  聖は階段を下りていき名前不詳は激痛の痛みで、叫んでいた。
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