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『1年間わたしへ手紙をくれたあなたは誰ですか。もし良かったら、名前を教えて下さい』
その日の下校時、わたしは自分の上履きの上へ手紙を残して帰った。
『あなたのおかげで、毎朝下駄箱を開けるのが楽しみでした。ぜひお礼が言いたいです』
家路を行く足は自然と弾み、顔は綻ぶ。
明日の朝には返事をくれるかな。内田くんかな、大塚くんかな。でもやっぱり、相沢くんが1番濃厚なんだよなあ。
なんて考えながら、スキップに近い足取りで道を進む。こんなにわくわくするのは、もしかしたらわたしが小学生の時以来かもしれない。
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