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その迫力がもの凄くて、取り上げられた時の力も強くて、しかも垣間見えてしまった身体の作りが、それはもう、もの凄くて。無駄な脂肪が一つもないひどく引き締まった身体に、傷跡らしきものが無数に付いている。絶対に力じゃかないそうもないし、これはなんか相当な事情がありそうだ。
「…ごめんなさい」
とりあえず素直に謝ると、イケメンは水に濡れた長い黒髪をかきあげて困ったように微笑んだ。
「いや、驚かせたな、すまぬ」
そうして、
「なえ、背中を流してくれるか?」
なぜかとんでもないことを言い出したので、2秒でお断りした。すると、
「…ういやつ」
全裸のイケメンがまたしても唇を寄せてきて、
「後でな」
意味ありげに囁いたので、思考能力を根こそぎ奪われ、通報も忘れてイケメンと子どもにコンビニご飯をご馳走する羽目になってしまったわけだけど。
…いやこれ、どう考えてもおかしな状況になっているよね??
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