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ちょっと見たことがないような若いイケメンにキスされたからって、さすがにないわ。一夜の過ちとか犯罪かもしれないじゃん。怖っ、イケメン侍こっわ!!
「…久しぶりで、恥じらっているのか?」
信じられないものを見るような表情で目を瞬かせていた穂月は、都合よくポジティブに解釈したらしく、
「可愛いな、…」
私の髪を一房摘んで撫でるので、切羽詰まって究極のプライバシーを大声で暴露してしまった。
「久しぶりどころか初めてですけどっ!?」
沈黙。3秒、…
穂月は本気で驚いた顔をして目を真ん丸に見開いた。
「え、…?」
「え、…!?」
次いで思わず顔を見合わせてしまった私たちは、
「俺ら散々やったよな!?」
「ちょっと待って! 今のナシ! 初めてな訳ないじゃん! バカじゃないの!?」
同時に喚き声を上げた。
兄さん、驚きすぎて口調乱れてまっせ、などという突っ込みを入れる余裕は1ミリもない。
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