5cm身長が高ければ

1/1
前へ
/1ページ
次へ

5cm身長が高ければ

あと、5cm…! あと、5cmあれば、、、 「私の大好きなチョコチップクッキーが 届く…のに」 背伸びしようにも指先しかかすらん…。 そのなかで子供用の脚立をあがろうものなら 私のプライドが許さない 16になった私は大人の階段をのぼるはずが たかがお菓子に子供用の 脚立をのぼろうとしてる。 たかがお菓子たいえどされどお菓子。 わたしの人生に多い影響する。 例えば、苦いブラックコーヒーに何を お菓子にするか。 勿論、チョコチップクッキーだろう。 キンキンに冷えた麦茶にも チョコチップクッキーでしょ!? ということでチョコチップクッキーは 生涯、必死ようなものなの…。 なのに、なのに 何故、、今日に限って、、 「品揃えが変わってるんだよぉぉぉ…」 155cm、一見普通でいいんじゃない? と思われる身長…。 確かに、小さくて可愛がって貰える… 愛されキャラになる。 滅茶いい身長といわれるが それは、環境と性格がいい場合。 だが、私は何もよくない。 勝手に上目遣いと言われてぶりっ子扱い 人混み、エレベーター、食事の席 小さいがゆえに妙な圧迫感が来る。 身長が高い人に喧嘩をうってしまうが むしろ身長がほしいぃぃ 「ふん…っ!届かん…」 もう、諦めないといけないのか…? 脚立だけはぁ、絶対にのぼりたくない のぼりたく… ふと、体が軽くなった。 そして指先はチョコチップクッキーの箱に 届いている。 「よし、届いた!!」 と喜びに浸るがすぐに引き戻される。 なんで届いた…? ふと下を見ると浮いているのか地面から 離れている。 しかももうひとつ足が… 「良かったな、ガキ」 と私は脇を掴まれていたというか 持ちがっていた。 ゆっくり下がって私の足が床につく 「え…?」と上をむくと 私の頭一つ分高い男がいた。 キツい目付きで私を見る 「ひぇっ…」 と蛇に睨まれた蛙のように 身震いする。 私は即座に逃げる 途中、男が何か言っていたが そんな事より 持ち、、持ち上げられたショック が酷く、家に逃げ帰った。
/1ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加