203人が本棚に入れています
本棚に追加
/362ページ
「そっか。ありがとうな、黒井。でも俺のことは心配しなくていいから大丈夫だよ」
「赤坂.......」
小柄な黒井が俺を見つめる。まるで子犬が「もっと撫でろ」と甘えているかのように。.......ったく、可愛いやつだ。俺のために喧嘩までして、こんな表情を見せて.......。みんながいる教室なのに、思わずよしよししたり思い切りわしゃわしゃしたくなる。やらないけどな。
「困ったことがあったらちゃんと言ってね、赤坂」
「わかった」
俺が頷くと、黒井はスーパースマイルを浮かべた。周りの女共が「黒井様の笑顔!」「沼!」「思ったより深い沼!」「身長差!」などと叫んでいたが、俺は聞こえないふりをしてぎこちなく笑い返した。
最初のコメントを投稿しよう!