宇宙

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宇宙

ただ続いていくので、待っていた憂鬱が 空に広がって消えていくのを 眺めていると、お茶の香りが しばらくの間、羅列している どうしても、汚れの宙に舞う 心がひび割れて、もう一度連なる あれはいつのことだか、今でもわからないままに ただ飛び散る星座が 地球の奥を揺らしていく 見えたのは水星の輪郭を 落ち葉が拭っていくので、 震えた電線の破裂に似て 想像は闇の中に紛れていく どこかに行った虚しい時が 今でも悲しく揺らいでいるので、 針は地面から続くように いろいろな角度から想像している 静寂の鼓動の中に 紛れては飛んでいくので 二人は蘇る日に 出会いと別れを繰り返して また回っていく空中を 隠したものは影になって 今でも裂いていくようだった だから流れていく星の粒に 静かに破壊していくのは ガラスのケースに収まって それから、同時に過ごす 虫の長い音符が連なって 冬の地面を汚していった
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