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なのに、なのにどうして…!?
(この世界のあいつらは習得出来たってことなのか…?ますますわかんねえっ、どんな因果だよこいつはッ…!!)
ユラシルも当然【極致開闢】を再発動。純白に煌めくユラシルと向かい合う白銀の鎧を纏い煌めくシービスと金色に煌めくミラがしばしの間睨み合い、強大な『ワールド』だけが一足先に激突し大気を震わせる。
「……いいのか?こんな力を国ン中でぶつければ下にいる国民が巻き添えになっちまうぜ?」
「気を散らすつもりなら無駄だぜユラシル。国民は全員避難させてんだからな」
「けど、国を思うなら大人しく殺されなさい。まぁ、あんたは構わないんでしょうけどね」
「……へっ、そうかい(…なるほど、だから人の気配がどこからもしなかったんだな。これを好都合と捉えるべきだが…)」
三人ともに【極致開闢】状態。しかし見るからにシービスは白銀を放つ『ワールド』の鎧【麗染騎甲】を、ミラは特異体質による常人を凌駕する肉体、その限界を意図的に越える【リミットライズ】を発動しての重ねがけ状態である。『終局』戦で見せてくれたあの時の力、ということは、
(このままじゃキツいな………よしッ!!)
グッッと体に力を籠める素振りを見せたユラシルに二人が警戒心を高めた。
「気合い入れろミラ、来るぞ!」
「言われなくても!」
直後だった。
ドゴォオオッッ!!!とユラシルから光が爆発。吹き荒れ渦巻く特大の光は瞬く間に白から怪しげな緑へと変化し、最悪の片鱗を剥き出しにした。
「───【極致開進】ッ!!」
緑色の髪、緑色の瞳。憎き『終局』の力を取り込んだことで格段に強まった強化形態である。
(無駄に『ワールド』消費しちまったがうまく【開進】は成功した…!これならいけるはず、スカイリベル、悪いがお前の力はここじゃ引き出さねえぞ)
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