母との日常⑪

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母との日常⑪

少し前の話です。母とお出かけの途中、いつもは通らない細い道を通ってしまったのです。 そこは見通しが良いのですが、大通り側から入った際には車は来てなかった筈でした… ですが、私が右折して入った際に一瞬で気が付いたら車が来ていて、私はバックで大通りに出る事もできず仕方なく突き進みました。 相手の車は来てるのが分かっていた筈ですが、何処かで待ってくれる事もなく、グイグイ突き進んでくるので、窪みに入る事すら出来ずに、その車は更にどんどん前へ来るのです。 左側の下の方が見えないので、助手席にいる母に、 「ちょっと、そっち見て。まだ行ける?」 「うん、まだ少し行けるよ!」 その言葉を聞いて私は慎重に少しだけハンドルをきりました。 すると… ガリガリガリ… 「えっ?まだ行けるって言ったじゃん!」 「うん、まだ幅あったよ!このくらい。」 母は親指と人差し指で長さを教えてくれました。 私は驚きました。 「は?そんなしかないなら、絶対擦るやつじゃん!」 母が示したのは、わずか3cm程でした。 車を乗らない人は感覚が分からないんですね… その後、私の車の左側のボディには深い深い傷が残るのでした… そして、最近の母といえば… ガチャ、ガチン‼︎ 母がこちらを見る。 「おいおい、今ぶつけたよね。」 「あっ、ごめん。」 「あれっ?今気が付かなかったら知らないふりしようとしたよね?」 「ごめん、ごめん。」 デヘヘと笑って誤魔化すようになりました。 ご想像してるとは思いますが、私の車ボロボロです… ですが、なおしません‼︎ 直しても、またやられるので、お金がいくらあっても足りません。 今となっては、以前と比べて車のドアをぶつけられても、あまり怒らなくなりました。 この前は2回連チャンで、ぶつけしてましたけどね笑 でも、いちいち怒っていたら神経が疲れるし、母もお年寄りなのでね。お年寄りに優しくですね‼︎
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