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全世界が未曾有の食糧危機に瀕していた。陸、海、空、全ての食べ物を人類は食い尽くして終わらない戦争へと突入した。
このままでは人類は食べ物のために殺し合うことになる。それは阻止しなければならないと世界中の首脳が頭を捻った。
そこで注目したのが誰も見たことがない伝説のイカ島だった。イカ島に行けばイカは無尽蔵に湧いてくるということが太古の昔から言い伝えられていた。
しかしそこには誰も到達したことがなかった。どんな罠があるかわからない。世界はイカ島に最後の希望を託すことにした。
イカ島には俺と世界中から集められた兵士が向かった。太平洋の中央にあるとされるイカ島に軍用機で突撃した。
俺は仲間を引き連れて、イカ島に進軍した。この世のものとは思えない絶壁を登り、海を渡り、空を飛んでイカ島に辿り着いた。
俺はイカ島に辿り着いて目を疑った。そこには常識では考えられないイカで溢れかえっていた。
ジョギングをするイカ、流行の音楽を聴くイカ、選挙演説をするイカ、イカを口説くイカ、フィギュアスケートをするイカ、ボルダリングをするイカ、フィレオフィッシュを食べるイカ、将棋をするイカ、空を飛ぶイカなど、想像を超えるイカしかなかった。
俺は歩いているイカをおそるおそる少し食べてみた。俺は一口食べてやめられなくなった。なんとうまいことか! 体に力が漲る!
イカ島を統治するイカ将軍と交渉して、人類が滅亡の危機に晒されていることを伝えた。イカ将軍は大層嘆いて大粒の涙を流した。
イカ島と世界は平和条約を結ぶことができて人類の危機は去った。イカの力が遺憾無く発揮されたことは言うまでもない。
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