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ロビーに着いて受付を訪ねると、受付の担当者も私を見て困惑した表情で立ち上がった。 「連絡いただいてすみません。それでは―――」 受付の社員が視線を動かしたのと、私の身体が飛び跳ねたのが同時だった。 「望愛!!」 私がその人物を探しあてる前に大きな声がロビーに響き、自分の名前がこだまする。 ゆっくりと振り返ってそこにいた人物こそその声の主… 「…雅也君…」 彼の名前は…浅田雅也。 私の実家のご近所さんで私の幼馴染。 しかも、年齢が8も上なので、幼い頃から兄のような存在だった人だった。
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