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…連れて帰るって…? 「…ごめん、雅也君。私は週末になったら…何とか都合つけて帰るから一緒に帰るのは無理だよ。雅也君はすぐに帰っておばさんたちを安心させてあげて」 私が言うも、雅也君はどこか上の空で私の話を聞いていたのか疑わしかった。ただぼんやりとしたまま私を見ている。 「望愛に会って…余計に欲が出た」 「…何のこと?」 案の定、私の話はあまり耳に入っていなかったらしい。私は首を傾げたが、同時にハッとして腕時計を確認した。 「雅也君、そろそろ午後の仕事が始まるから…。週末、また実家でゆっくり話そう――」 「じゃあ、今夜」 雅也君は私の言葉を遮って言い切った。 「…今夜!?」 「うん、今夜、話そう。望愛が仕事終わるまで時間潰して待ってるよ。今はPC一つあればどこでも仕事もできる。終わったら連絡して。ほら、これが今の俺の携帯。番号、前と変わってるんだ」 私は雅也君からメモ紙を受け取った。
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