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「って、こっちも朝から幸せオーラ全開かい!」
気持ちを切り替えてきたつもりが、秘書室に戻るなり、先に戻ってきていた理央にツッコまれた。
「理央ってば落ち着いてよ」と奈美になだめられている。
もちろん、そんなオーラを出しているつもりは…ないのだけれど。
「…私"も"って…?」
…私が幸せなことは…否定しないけど、
「そんなのもう一人は決まってるでしょ?」
と、理央はまだ本人の姿のない室長の席に顔を向けた。
「このところじゃ、室長も妙にキラキラしちゃって…」
二人は顔を見合わせて眉を下げた。
…確かに、二人の言うキラキラの意味は私にも理解できた。
室長の”キラキラ”を生み出しているのはもちろん祐子ちゃんだ。
二人のお付き合いも順調らしく、室長が私にのろけることなんてないけれど、室長の表情や仕草を見ていればよくわかる。
それに、祐子ちゃんからは照れながらも二人のラブラブなエピソードも聞かせてもらっているから。
しかし、そこで理央はため息をついた。
「だからって…なんでため息なの? 室長が幸せそうでいいじゃない?」
「わかってないなー望愛は」と理央が言うと奈美が「まあまあ」となだめるように理央の肩を叩いた。
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