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「だって……僕、早坂くんが、好きなんだもん」
「はっ?!」
進藤部長が、急にあたしに近付いた。
そして、あたしの耳元に、そのハスキーボイスで囁いた。
「早坂くんは、僕のこと、嫌い?」
あたしは……実は、この、ちょいワル・イケメン部長が、好きなのだった。
「き、嫌いではないです……」
あたしが、かろうじてそう答えると、進藤部長は、嬉しそうに笑って言った。
「んじゃ、両想いっ!」
そして、また、椅子に戻ると、くるくると回った。
ああ、これから、あたしはどうなるのだろう……。
両想いのはずなのに、何故か憂うつになった、あたしなのだった。
END
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