01 一度目の召喚

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 二人に応援され、私はまた瘴気を体に取り込み始めた。この世界の人たちには瘴気が見える人がほとんどいない。時々、小さな子どもで見える子もいたけれど、大人になってもくっきり見えるのは、四人だけ。  聖女の私と、私に助けてほしいと言った司教様、あと聖魔力をもった騎士が一人と、師匠のジャレド。そう考えると、師匠は意外と有能? 「ん? またやるの? 頑張るね〜」 「もう! 師匠、ちゃんと教えてくださいよ」 「アドバイスはしたでしょ? あとは実践のみだよ」  プラチナブロンドの長髪を後ろで一つに束ねて、黒ずくめの衣装を着ているところは、漫画でよく見る魔術師のイメージそのままだ。そのうえ顔がいいものだから、よけい人を惑わすように見える。 「師匠はこの国の人なのに、危機感がないですよ?」 「はは。まあ僕はなぜか瘴気を取り込んでも、病気にならないから。ま、いいかなって」 「この仕事を引き受けたのも、お金ですもんね」 「そそ、君はがんばり屋だし、怒らない。良い生徒だね。ありがと」  それでも私が危ない目にあわないように、しっかりと取り込む瘴気量は把握しているようだった。昼寝はするけど、私が練習している時には絶対に側を離れない。ひょうひょうとした、掴みどころのない人だった。 「今頃、お金が貯まったから、女の人の家を渡り歩いてたりして」
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