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さかさま
”逆さまの世界を知ってる?”
その質問への解答を間違えてはいけない
これは、私が私でいるために
とある世界から元の世界へ戻るためのお話
私は高校の卒業を控えたある日、
桜が映る川を眺めていた時だった
何故だろう、水面の位置と自分のいる位置がなんとなく違うような気がした、よく分からないけどどこか隣の方から声がする
「逆さまの世界を知ってる?」
あれ、この質問どこかで聞いたような…なんて答えたら良いのだか忘れてしまった……
「私は逆さまの世界を……」
その時にはもう手遅れだった
見慣れた景色が少し違う、今はもう、逆さまの世界だった
どうしよう、私にはまだこれからやりたいことも何も沢山あるのに……このままじゃ何も出来ない!
モヤモヤした心のまま当たりを見渡す
人の声がしたと思ったのは幻か、周りには誰もいなかった
見たことも無い景色
この先何をするのが正解か分からなかった
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