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翌朝、いつもの様に出社すると、昇格者の連絡が届いていた。
──本当に昇格しちゃったなぁ……。
空席となったa-21のデスクを眺めながら、僕は完全に同期がいなくなった事に落ち込んだ。
「あれれぇ?お兄さんも昇格したいんじゃ無かったの?」
能天気なその声には覚えがあった。
「あっ、君は!」
白衣の少年は相変わらずニコニコと笑顔を保ったまま、僕の顔を覗き込む。
「ついておいでよ」
彼はそう僕に耳打ちした。
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