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「ぷぅ、おはよッ」 「おはよー」 何事もなかった様に朝はやってきて、一日が始まる。いつもの様に弥生と瑠奈が私の机に来て、チャイムが鳴るまで3人で話をする。 「これ、どう?」 瑠奈が手の甲を私と弥生の鼻先に持ってくる。 「あぁ、いいね。いいにおい‼︎」 「だよねー?」 ハンドクリーム難民の瑠奈がやっとお気に入りに出会えた様だ。瑠奈の細くて長い指が目の前を通り過ぎていく。指だけじゃなく、瑠奈はスラっと背が高く細い。鼻も高くて目も大きくて美人だ。 弥生がハンドクリームのパッケージを見ながら 「私たちもこれ買おうよー」 といって笑う。いつも元気で明るい弥生。小柄な彼女は当然顔も小さくて、自然にカールした長いまつ毛が目を引く。 「そうだね。私も使いたい」 「やったー。お揃いー。今日行ける?」 「うん」 「じゃ、帰り…あ」 チャイムが鳴り2人が席に戻る。 私は机に並べた両手を見ていた。 白くて太い、みっともない指だな…。
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