短編集~プリズム 桜色へ会いに

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 でも、車両の中はまだ()いていてホッとする。  景色が見やすい席を選んで座る。  キャリーは上の荷物棚において、ショルダーバッグだけを席に置く。  まだ、朝ご飯を食べてないので、駅で買ったおにぎりとペットボトルの緑茶を小さなテーブルに置いた。  列車に乗ったばかりだけど食べ始める。  おにぎりは北海道らしい具材で、煮物も味が染みていてい美味しい。  車内だから、持ちやすいおにぎりは食べやすい。買った時は気づかなかったけど、落ちついて食べられるから嬉しい。  食べ終わって、ウェットティッシュで手を()いて、改めて窓の外を見る。  いつの間にか空港の街に着いたようで、空には飛行機が浮かんでいる。  乗り物には弱いけど見るのは大好きだから、余計に気分が上がる。  そして、この街まで来たということは、もう少しで海が見える。  普段よく見る海ではないので、毎回楽しみだ。
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