短編集~プリズム 桜色へ会いに

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 ***  それでも到着前に目が()めたし、睡眠も取ったから身体が軽い。  駅を出て、泊まる予定のホテルに向かった。  チェックインには早いけど、キャリーを預かってもらうのだ。  確認して大丈夫と言われているから、フロントに名前を告げてキャリーを渡す。  「いってらっしゃいませ」  明るい声に、いいホテルを選んだと嬉しくなる。  「ありがとう。いってきます」  ホテルを出て、路面電車乗り場へと向かう。  目的地は、ガイドブックの表紙。  路面電車には、ほとんど乗ったことがないから、非日常感でわくわくしてきた。
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