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一人ぼっちの誕生日
僕は父と母が何処で仕事をしているのか知らない。
日本なのか海外なのか、それすらも分からない!
中学と高校は全寮制で大学から今のマンションで一人暮らし!
高校卒業の日にマンションの住所を知らせるメールが来て、その住所に鍵を持った人が僕を待っていた。
部屋に入ると家具も生活用品も全て揃っていて、寮にある荷物を運んで引っ越しは終わった。
そして僕の一人暮らしが始まった。
マンションは僕一人には広すぎる、こんな場所で一人暮らしなんて・・・・・そう思っていたらさくらが現れた!
さくらが何処の誰だかわからないけど、さくらが居てくれて僕は嬉しかった。
さくらは僕に一目惚れしたから恋人だって言ってくれた。
父よりも母よりも僕のそばに居てくれるさくらがいい!
今日、僕の誕生日に二人からメールとプレゼントが届いた!
誕生日には毎年必ずプレゼンが届く。
プレゼントはいつも決まって時計!
毎年時計が送られてくる。
それも2個・・・・・どうしていつも時計なんだろう?
今まで贈られた時計がクローゼットに沢山入ったままだ。
リボンもそのまま・・・・・
こんなプレゼントちっとも嬉しくない・・・・・それでも忘れてないだけマシかな・・・・・そう思うことにしている。
誕生日だけどケーキもご馳走もバースデーソングもない!
いつもそうだけど・・・・・
さくらは一緒に大学に行って、そのあとすぐに何処かへいってしまった。
僕だけ授業を受けて午前中で帰ってきた!
夕食は?・・・・・誕生日だけど・・・・・
さくらはまだ帰ってこない・・・・・早く帰って来て欲しいけど、伝わったら悪いから思わないように気をつけた。
その時さくらからメールが来た!
『理桜、買い物頼んでいい?』
『いいよ、何買うの』
『シャンプーとコンディショナーとボディーソープ』
『わかった、メーカーとか香りは希望ある?』
『理桜の好きなの』
『わかった、今から行ってくる』
『よろしく』
そうか、さくらはお金持ってないんだ・・・・・気がつかなかった。
さくらがお風呂に入るとすごくいい香りがして、同じシャンプーを使ってるのに僕とは全然違う香りがする。
髪もサラサラで綺麗だし、やっぱりさくらは僕とは違う!
ちょっと高貴な感じがする・・・・・王子様かな?
僕はさくらに言われたものを買いにマンションを出た。
もうすぐさくらが帰ってくる・・・・・今夜はなぜかさくらの顔が見たかった。
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