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さくら怒ってる?
さくらとは恋人になったし、僕だってさくらのことが好きだって言ったのに・・・・・
さくらは何もしない・・・・・
僕が気づかないのをいい事に身体中にキスしたくせに・・・・・
さくらはおやすみのキスをした後はいつもの様に朝まで微動だにしないで眠る!
電池の切れたロボットか人形みたいだ!
さくらは僕の気持ちがわかるっていつも言う・・・・・それなのに、今は全然僕の気持ちが分かってない!
朝起きて僕はコーヒーとトーストを食べた、さくらはコーヒーだけ、お揃いのカップで向かい合って飲んだ後大学へ行った。
今日の僕は朝からさくらと口を聞いていない!
学校でも、友達とは喋ってもさくらの事は無視した。
さくらは僕がどうしてそうしてるのかわかってるはずなのに・・・・・何も言わない!
ただ黙って僕の後を着いて教室へ行ったり学食へ行ったり、そばから離れない!
なんか変!
僕にはさくらの思ってる事は伝わらない、言ってくれないと分からない!
さくらが何を考えてるのか、何か気になる事があるのか・・・・・教えてくれないと僕には分からない!
僕も口を利かないけど、さくらだって僕に話しかけようとしない。
きっとさくらも何か怒ってる、それは分かってるけど僕だって怒ってる。
お互い怒ったまま・・・・・・このままじゃ嫌たけど!
さくらが何か言うまで待ったほうがいいのか、自分から聞いたほうがいいのか・・・・・・
さくら・・・・・・
さくらが喋ってくれないと寂しいのに、僕の方からは絶対話しかけたくないと意地になって来た。
さくらもそうなら………こんな状態がずっと続くことになる………やっぱり僕から話しかけることにした。
「さくら………なんか怒ってる?」
「怒ってる」
「言って、そうじゃなきゃわからない」
「悠馬って理桜の何?」
「悠馬?友達って言ったじゃん」
「友達なのに仲良くしすぎ」
「………だから怒ってたの?」
「理桜は俺の恋人だから、ほかの奴と仲良くするな」
「僕が恋人だって言ってるけど、さくらは僕の事ほんとに好きなの?」
「好きだけど………なんで?」
「だって………キスだけして僕をほっといて寝るじゃん」
「………キスの他に何してほしいんだ」
「何って………別にそうじゃないけど」
「わかった、あちこちキスしろって事?」
「………そうゆう事じゃなくて………もういい」
「理桜はそれで怒ってたのか?」
「別に………さくらが怒ってるから話さなかっただけ………」
「じゃぁもう俺を無視するるなよ」
「無視してるのはさくらじゃん」
「俺は無視してないだろ」
「僕を無視してさっさと先に寝てる………朝まで動かないし………」
「ごめん………俺!寝たら朝まで目が覚めないんだ………心臓も止まるし」
「………心臓も………死ぬの?」
「目が覚めたら動き出すから、大丈夫」
「全然大丈夫じゃないと思うけど、目が覚めないってことあるの?」
「ないと思う」
「さくら………もう寝るのはやめて。朝起きなかったら、僕どうしたらいいの?」
「理桜そんなことはない、お前を置いてどっかへ行ったりしない。安心しろ」
「嫌だ………安心できるわけない………」
僕はさくらが朝起きなかったら………それを考えると息が苦しくて心配で不安で怖くなった。
もしそうなったら………想像したら涙が溢れて喉の奥が詰まって、僕はさくらの胸に抱き着いて泣きじゃくった。
さくらは何も言わずにただ抱きしめていた………さくらにも止まった心臓が必ず動き出すかどうか、本当はわかってないんだ………
朝起きてさくらの心臓が止まったままだったら………僕の心臓も止まってほしい。
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