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女子たちが居なくなったのを見て。
「おーい、イケメン王子」
「あぁ?」
「睦姫ちゃん、顔怖いよ」
「お前らは、見慣れてるだろ?」
「学校では、止めような?せっかくの王子面が台無しだぞ?」
「はいはい」
平和な世界がその日だけとは限らない。
この瞬間にも人喰い花は、人間を襲って食べているから。
放課後。この日は、1年生最後の登校日だった。
「今日で、1年生終わりかあ」
「来月から2年生だよ!また、同じクラスだといいなぁ」
「そうだな」
「そっか、4月から見られるのか!」
「何が?」
「イケメン王子の隣は誰が座るのか。だよ!」
と嬉しそうに話す真季。
「おい、真季。あまり面白がるな」
「おうおう、暴君騎士の顔になってるよ」
「あはははは」
これが日常。
人喰い花を殲滅するために、また狩る。そして、散っていく花びらと共に祈ろう。天空へ、その魂を還すのが、私らの役目だ。
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