なんとかなるさ

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「悪かったわね!飾り気のない女の私で!」  私たちは、基本的には二人一組で行動する。 どんな時でも、ちゃんと二人で協力して問題解決するためと、万が一の緊急時には、他のグループに助けを要請するためでもある。  キラキラしてるヒナと地味な私は、同じ時期に産まれたから、双子みたいって言うのもあるんだけど、なんだかとっても気が合うんだよね。憎まれ口をお互いが言いあっても、気がついたら笑いあってる。 なんでもない事のようだけど、とても大切な事なんじゃないかなって思ってる。 「ガズとロゼのペアなら、どっちがいいの?」  ガズとロゼ。イケメン二人組のペアは、私たちの間ではアイドル的な存在だ。  二人とも体つきは筋肉質でシュッとしていて、手は私たちのそれとは違ってごつごつしてて、どっちもすごく男前なのだけど、ガズはつり目でロゼはタレ目だ。  私は、ヒナがロゼの方が好きだと言うことを知っていながら、敢えてそう言ったんだ。 「どっちがって、今はメイが良いに決まってんじゃん!」 よしよし。期待通りの答えだ。 「じゃ! いっくよ~!!」 そう言って、左腕でヒナをしっかりと抱いて、荷棚のヘリを蹴りあげて宙を舞った。
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