42 真っ赤な鷹は…

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42 真っ赤な鷹は…

sideゼルゼディス その日、1匹の真っ赤な鷹が庭の木にとまっていました。 アイツか…? しかも、いやーな予感… 鷹に手をかざすと、その鷹は一枚の封筒に変化しました。 やはりアイツからの手紙か… 私は軽くため息を吐くと、封を開けて便箋に目を通しました。 【手紙の内容】 悪友なるゼルゼディスへ。 ゼルゼディス元気か? 俺は元気だ! メフィーネから、お前が結婚した事を聞いている。 結婚式にも呼んでくれなかったこと、全然責めてはいないからな! 全然気にしてないからな! 報告一つ無かった事も、全く怒ってないぞ!(怒 まぁ、でもお前がどうしても悪いと思うならば、俺の屋敷に奥さんと2人で遊びに来てくれ。 今週末に大きな夜会を開く予定だ。 そこで、ダブルデートといこうじゃないか。 俺の妻も大賛成だ。 まぁ、お前が嫌だというなら、無理にとは言わないが… もう一度言うが、結婚式に呼んでくれなかったこと、全然気にして無いからな…! ぜひ、遊びに来てくれ。 積もる話でもしようじゃないか。        by結婚式に呼ばれなかったディオクレイヤ ******************** とありました。 ディオクレイヤ… 魔導三神の1人で、別名・炎獄のディオクレイヤといいます。 私とはなんだかんだで悪友であり、酒場にて偶然相席になったのがきっかけでした。 その頃からディオクレイヤは既に結婚しており、かなり奥様にメロメロのようです。 愛妻家と言って差し支えないでしょう(私もですが) 私とディオクレイヤの違う所といえば… 彼は侯爵の地位を持っている事でしょうか? 何事にも豪快&派手好きな彼は庶民として暮らすのは嫌なそうです。 もちろん、このサルベアント国ではなく、隣国のスターシャという国で侯爵領を持っています。 そして… 結婚式に呼ばれなかった事をかなり根に持っているようですね… うーん… 大きな夜会ですか… エシャロットにも私にもドレスとタキシードが必要ですね。 まぁ、その前に奥様に相談してみますか。 私はキッチンで新カレーの研究をしているエシャロットに声をかけます。 「どうかしましたの?」 「実は… 悪友のディオクレイヤという男が、私とエシャロットを夜会に招きたいと言っているんです。 隣国のスターシャにディオクレイヤは住んでいるんですけどね。 どうしますか? 嫌なら…」 「あら、行ってみたいですわ! ゼルゼディス様のお友達ならご挨拶したいですし…」 意外な答えが返ってきました。 「分かりました。 では、返事しておきますね。」 私は闇魔法でカラスを具現化すると、スターシャに向け飛ばしました。
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