何様俺様生徒会長様

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バサッ 「おい、これ確認しておけ」 「はい……?おや、珍しいですね、転校生とは」 「えーー?」 「なにー?」 「「てんこーせー????」」 「ええ、それにしても珍しい。この時期に転校生とは、なんとも中途半端ですね」 「あぁ…」 俺はこの王堂学園の生徒会長を務める、東條将輝(とうじょうまさき)だ。 中等部からこの学園に通い、中学3年の頃から生徒会入りを果たした。 この学園は、山奥、人里離れた場所に創設され、名門私立男子校としてその地位を確立している。 何よりもこの学園の最大の特徴は、生徒の自主性に重きを置いていることだろう。有名な財閥、企業のご子息が通うこの学園は、いわば社会を小さく縮めたようなもの。生徒会が学園を回し、風紀委員会やその他執行委員会が役割を果たすことで学園を運営していく。 とにかく他の中学や高校とはかなり違う、異質な学校である。 その上男子校というせいなのか、性の対象が同性だと言う人が学園の8割を占めるのも異質である。俺自身に偏見はないが、こうも多いのはなんとも不思議な現象だ。中学で編入した時には思わず驚きで固まってしまった。
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