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なんだかんだ仕事はこなせてきて、無事に俺は高2になった。
生徒会役員も皆いい人で、業務も滞りなく回っている。
そんなある日。いつもの書類の中に、理事長からの重要書類が混ざっていた。
中を確認すると、どうやら転校生が来るらしい。
転校生…?今はまだ新入生がやってきたばかり、しかも転校生が来るにしてもまだ5月だぞ……?
理事長が認めた以上それを拒否することなどできないが、どうにも拭えない違和感。
どうやら副会長の名城美月も違和感を覚えたらしい。
一方、庶務の2人は興味津々なようだ。
この双子は、面白いものに目がないからな。
とりあえず、転校生を案内する人を決めないといけない。
「俺はその日委員会議があって外せねぇ」
「そうですか。それでしたら、私が行きますよ」
「あぁ…助かる」
副会長、めっちゃ頼りになる。今まで何度助けられたことか。
しかしそれをおくびにも出さないように、努めて冷静にする。
にしても、なんか悪い予感しかしない。
せめて何も起きないように祈るばかりだ。
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