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「貴方達、こんなところで何してるのか?」と、呑気に聞いてくる態度が腹立たしい。 英語君が少しイラだったのか、強い語調で音楽のお姉さんに言った。 「僕達は、ご主人様に如何に勉強してもらうかを、考えているところだ。邪魔しないで欲しいな。」 「あら、私がいつ邪魔したと言うのかしら?今、来たばかりなのに おかしな教科書ね。貴方、印刷ミスでもあるのじゃ無い? 不良品だったりして」 と、笑いながら言った。その仕草はいつもの鬱憤を晴らすかの様だった。 教科書の中でも一番プライドの高い英語君だ、不良品と言われては、黙っていられない。 「僕の何処が不良品だ!嘘だと思うなら、僕のお腹の中を見て確認したらどうだ!」 と、強い言葉であるが、日本語だ。 僕は此処は英語で言うべきでしょう、と 心の中でツッコミを入れていたが、聞こえる訳が無い。 「まあまあ、教科書同士で喧嘩はやめましょうよ。」と、
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