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仲裁に入ったのは、倫理社会の教科書であった。
何処からきたのか分からないが、いつも存在感が薄い。
この倫理社会君は僕達と同い年なのに、何故か老けて見えるのだ。だがこの教科書もご主人様からは嫌われている。
この前なんか、ご主人様にお腹の中に落書きされていた。
でも、ご主人様の凄いところは、ただの落書きでは無いのだ。
何と、パラパラ漫画になっているのだ。
この様な漫画を描くなら、美術の教科書にすれば良いのに、と想ったが、美術の教科書では、パラパラ漫画にする為のページ数が足りない。
音楽の教科書は言った。
「皆さんが、ご主人様の事を真剣に議論していつのは、解りますよ。でもご主人様以外の人でしっかり勉強している人も大勢いますよ。これは私達教科書の問題では無いと思いますよ。
ご主人様の様な勉強嫌いの人に貰われてしまった私達の不運と想った方が良いでしょう！そう思いませんか？」
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