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あとがき
みんな重たい荷物を抱えて生きています。それが他人から見えるか見えないかにはかかわらず。
自分のことすら完全に理解するのは難しいのに、相手のことを100%理解することは困難なことだと思います。有り得ないことと言ってもいいかもしれません。
相手のことを理解できたと思っても、実は全然理解していなかったとわかり、相手との間の遥かな距離を思い知らされ、愕然とすることもあります。
それでも相手を理解しよう、受け入れようとするところは人の心の愛しいところであり、例え理解しきれていなくても人と人とはどこかで支えあって生きています。
誰からも100%は理解してもらえない自分が誰かと支えあい、一緒にいることで元気や勇気が生まれたり、やさしい気持ちになれたりすることはステキなことだと思います。
完全に理解しあえないことを嘆くよりも、それでも支えあい孤独をやわらげてくれる存在があることを大切にしていきたいです。
最後になりましたが、この物語を読んでくださり、ありがとうございます。物語の世界を通して少しでも穏やかな時間を過ごしていただけたなら幸いです。
樫村茉莉
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