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大きな声でそう言うと、有桜が勢いよく亜由を突き飛ばした。その反動で亜由が尻餅を突き、手に持っていたスマホが転がる。
俺は有桜の手を掴みながら、亜由のスマホを溜池の中に蹴り入れた。
「きゃあっ!遥、何すんのよ!」
バシャンと音がしてスマホがすぐに沈んで見えなくなる。
「こんなことしてタダで済むと思ってんの!」
亜由が溜池の前にしゃがみ込んだまま、俺を怒鳴りつけた。
俺は、ようやくポケットから自分のスマホを振って見せる。
「亜由、お前が脅したことコレに録音したから、警察沙汰にされたくなかったらこれ以上俺らに構うなよ!じゃあな!」
「え?ちょっと遥!」
亜由が隣の女の手を借りながら立ち上がるのを見ながら俺は有桜の掌を掴んだ。
「有桜、走んぞ!」
俺はそのまま公園の奥へと駆け出した。
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