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「リアと一緒。なら行ける?」
「行けないよね。バカな事言ってないで、早く帰って。時間ギリギリじゃないの?」
「……うん、もう帰るけど」
「スタジオには行くから」
「そうなの?」
「うん、今日は露出度があるみたいだから、身体絞りにいくよ」
「……ボクは大丈夫」
「私がジャッジする訳じゃないからね」
「アンジュの絞るは、バツゲームだよね」
「あははっ、まぁ確かに痛いかもね。でも効果はバツグンでしょ?」
「バツグン?」
「効果が有るって事」
「そうだけど、痛いよ」
「さぁ、早く行って。また後でね」
しぶるソユンを部屋から追い出し、私も自分の準備を始めた。
このマンションは、AGEの会社が入っているビルから徒歩5分の場所にある。
彼らの宿舎と同じマンション。
マンション全てがAGEの持ち物で、上層階に彼らを始めとしたアーティストが住み、下層階にマネージャー等のスタッフが住んでいる。
今日はスタジオでの撮影。
ケア一式を持って会社に向かい、そこからスタジオへと移動する事になっている。
スタッフだからこそ、目立たないようにしつつ、AGEのスタッフだからこそ、身なりに気をつける。
『おはよー、今から出るよ』
『り!』
サヨにラインし、アスケアリュックを背負い、部屋を出た。
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