卒業後編Ⅱ

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<楓翔side> せんせーは、俺にお菓子をくれて、こんな俺と嫌がらずに話してくれて。 そんなせんせーからの温かさで愛って何なのかを初めて知った。 こんなこと言ったらせんせーは怒るかもしんないけど、せんせーとヤってる最中に、せんせーが俺のこと抱き締め返してくれた時、せんせーの体温で愛を知った。 せんせーから突き放された時に覚えた虚無感みたいなものに、寒さに、今まで感じていたあの温かさは愛なだったんだって知った。 卒業式の後、せんせーに抱き締めてもらった時に、またせんせーからの愛を知った。 せんせーからしてみれば、あれは仕事の一環だったのかもしれない。 何でもないことだったのかもしれない。 でも俺にとっては、初めて他人からもらった、愛だったんだ。 俺のことを受け止めてくれて、俺のことを想ってくれて。 それが何よりも嬉しかったんだ。 そんな感情を、愛って感情を初めて教えてくれたのは、他でもないせんせーだったんだ。 「俺……今まで愛って知らなかったんだ。親から愛されたことなんて一度もなかったし。付き合ってたヤツもいねぇし。でも先生が教えてくれたんだぜ。先生が……俺を想ってくれたから……」 「神崎くん……」 「だからありがと。俺、せんせーと出会えてよかったよ」 「それはこちらのセリフですよ」
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