モブ美さんは、知っている

１話

　えーと、私に名前はない。作者に決められてもいないのだから。
まぁ、しいて言うなら、モブ美、とでも呼んでくれ。
　私は高校1年生。
家族はみんなが思い浮かべる、ザ・平凡～って感じかな。
家族ピッタリ平均身長。
平均収入ピッタリ
父　優しい朗らか
母　怒りぽい、せっかち
えー言うことがなくなりました。
どうしまｓ…
【1日後】
ってはなしている途中じゃん！？
ん？私は違和感に気づいた。
　今日が、１日後に、なっていたのだ。
急に恐怖感に支配された。
だか、『あること』に気づいた。
“この物語は作者が書いた通りに行動する”
ということは、この物語のシステムどうりになったってことか。
　言われてみれば1日過ごした記憶がある。
フツーに過ごした記憶が。
　私だけこの世界が物語ってことを知っているから、
違和感を感じたってことか？
　そういえば、みんなに言ってなかったことがあるけれど。
この世界が物語ってこと言っちゃ、ダメなんだ。
　言ったら、この世界が、壊れちゃう。
私も、家族も、ほかのみんなも、なにもかも、なくなっちゃうんだ。
　ごめん。ちょっと暗くなったね。話題を変えようか。