きみのオムレツはあいのあじ

いとしいしあわせ

　あの一件でスイッチが起動したらしく、翌日から和佐が玉子担当シェフになった。

　最初はスクランブルエッグ寄りだったものが、教えを形にしていく様は見ていて誇らしかった。
　今では焦がさずふんわり仕上げられるまでになり、毎日のように食卓に出現している。

「美味しいね！」
「うん！　いっぱいたべれちゃう！」
「ねー！」

　オムレツは我が家の、定番中の定番メニューだ。二人して幸せを頬張る度、私はこれ以上ないほどの愛しさに包まれる。

　ああ、大好きだなぁ。