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それでも、イラストのとき同様に、「なんだ、AIでいいじゃん」という認識が世間に広まってしまった事の影響は甚大だった。
かけるくんは、市販の小説AIに選びスタの運営会社が専門業者らしいアレンジを加えた合法的AI作家だ。
ジャンル別にいくつかのペンネームとアバターを持ち、それぞれが売れっ子の作家として活躍している。
そのかけるくんが、ハイレベルな材料を収集する為に開催されているのが、選びスタの短編コンテストだ。
かけるくんの執筆予定のテーマに合わせてお題が設定され、多くの作品が応募される。
そして、応募の際にはかけるくんに学習されることへの同意を求められる。
普通のコンテストのように、優秀な作品には大賞、準大賞などの賞が与えられ賞金が出るが、その受賞の基準はかけるくん執筆作品への貢献度である。
かけるくんの作品に引用された文字数に応じてポイントが加算され、物語の重要な設定やストーリー展開に採用されたアイディアにも高いポイントがつく。
だから、入選常連組の作品レベルは相当なものだ、普通なら。
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