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お盆
「元気さん、そろそろ起きてくださいよ~。」
私の部屋のシングルベッドの上、裸のまま眠っている元気さんの身体を揺する。
「んー・・・もうちょっと・・・」
「夜遅くまでお仕事してたのに、お仕事の後に私のことを起こしてエッチするからですよ!!」
「可愛い彼女と同じベッドに入ったら我慢出来ないっしょ・・・。」
眠そうな顔で上半身を起こすと、お昼前の強い日射しが元気さんの茶色い瞳を透き通らせキラキラと輝いた。
「美鼓ちゃんは眠くない?」
「私は元気さんがお仕事をしている横で寝てましたからね。」
「そっか、よかった・・・。」
それだけ答えてまたベッドに倒れてしまって・・・。
「夜に行きますか?」
私の言葉に元気さんがガバッと起き上がった。
「明るい時間に行く!!!」
それから慌てたように服を着始めた。
いつものようにティーシャツにハーフパンツを。
「今日はサトシ兄のハンバーガー食べてからキミヨ姉のアイス食べに行こう!!」
元気さんの言葉に私は頷く。
元気さんと一緒だったらお洒落なお店にも普通に入れるようになったから。
今年、私はお盆に夏休みを取った。
元気さんも一応休みは取っているけれど、今はまだ向こうの会社の所属になっている。
それに実質社長でもあるらしいので色々とやることもあるそうで夜も仕事をしている。
「そういえばサトシさんと会った時に聞きましたけど、唯斗君凄く張り切って仕事をしてるみたいですよ?」
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