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18時過ぎ
オフィスの窓に沢山の小さな衝撃がぶつかり大きな大きな音になっている。
「夕立?ゲリラ豪雨?
これじゃあ帰れないよね。」
「天気予報で雨が降るなんて言ってなかったのにね~。」
「夕立とかゲリラ豪雨ってすぐに止むイメージだけど、止まないかな?」
先輩達の会話が聞こえ、つい言ってしまった。
「夜遅くならないと止まないと思いますよ。」
私の言葉に先輩達が振り向いてきた。
そして真っ赤なカッパを着ている私の姿には何も言わず、真剣な顔で私のことを見てくる。
「国光さんが言うならそうなんだろうね。」
「国光さんのお父さんも天気予報より天気予報だったからね。」
「国光さんのお父さん、去年急に辞めちゃったけど今何してるの?」
「普通のサラリーマンを続けてますよ?」
私が答えると先輩達が「増田ホールディングスで定年まで働かないで転職したの!?」と驚いていた。
増田財閥の子会社になったばかりの的場製菓の社長秘書になったことは言わないでおいた。
増田グループの中でも異様な存在の会社らしいので。
「お先に失礼します。」
真っ赤なカッパと赤い長靴で赤い傘を取りに傘置きまで歩いた。
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