えいぷりるふーるうぉーず

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「待ったぁぁぁぁぁ!!」  猪さんが駆けるその前に老人が飛び出してきた。 「ふっふっふ。わしを覚えているかい?」  イヤな人にあった。瑠璃お兄ちゃんが高校生だった頃の元校長だ。 「僕に何か用ですか?」  とにかく穏便に。瑠璃お兄ちゃんは元校長は危険なへんたいだと言っている。うまく逃げ出さなきゃ。 「ふふふ。ロリでありながら巨乳……。素晴らしい。ところで君のお友達には他にもにょたチョコ男子がいるようだね? 可愛い金髪の子たちが?」  フーフーとスイスイのことだ。危険なへんたいだから、へんたい的なことを考えているのだろうか? フーフーとスイスイも危険な目には合わせたくない。 「元校長さん、僕ら未成年ですからね? 変なことしたら犯罪ですからね?」  元校長は、チッチッチッと指を振る。 「分かっておらんようじゃな。わしはただ可愛いにょたチョコ男子を愛でたいだけなんじゃよ! しかも違法ロリだと最高じゃないか!」  あ、この人ヤバいと判断したとき、猪さんが頭を低くする。これは相手をぶっ飛ばす態勢だ。 「待て! わしは挨拶に来ただけじゃ! この先沢山会えるからな!」  背中がゾワッとした。いいおじいちゃんが言う台詞だろうか?  猪さんが駆け出す。 「わしは今月から君の学校の理事長になるんじゃあぁぁぁぁ!!」  え? と思った瞬間、元校長は猪さんに吹っ飛ばされて消えていった。 「え? あの人が理事長?」  やっぱり背中がゾワッとする。 「猪さん、本当だと思う?」 「ブヒ」  一時考えて僕はポンと手を打った。 「そう言えば今日はエイプリルフールだった! 安心した!」  あの人は嘘を言っただけなんだ。そんな簡単に理事長になれる訳ないよね。僕は安心して学校に向かう。
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